大会長挨拶
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日本デジタル歯科学会 第17回学術大会 大会長 柏木 宏介 (大阪歯科大学 有歯補綴咬合学講座 主任教授) |
本大会のメインテーマは「デジタルイノベーションの共創:未来を拓く歯科医療」です.デジタルデンティストリーは,補綴,技工,矯正,口腔外科,画像診断など多岐にわたる領域で急速に進展しており,臨床現場ではデータとAIに基づく意思決定が現実味を帯びてきました.単一技術の導入段階から,CAD/CAMや画像・センサで生じるデータを共通基盤で統合し,相互運用性と標準化を前提に“つなげて活かす”段階へ移行しつつあります.そこで本大会では,臨床家・研究者・産業界が垣根を越えて協働し,新たな臨床価値をともに創り出す「共創」を掲げました.
本大会のプログラムにつきましては,特別講演におきまして,大阪大学基礎工学研究科教授の石黒 浩先生をお招きし,「アバターと未来の医療」と題してご講演いただく予定です.
また,シンポジウムおよび企画講演では,「三次元プリンティング義歯の最前線」「CAD/CAM冠の現状と今後の期待」「次世代歯科補綴を拓く金属積層造形技術」といった最新のデジタル技法から,「医療DX推進に伴う歯科医療における保険制度の展望」「令和8年度社会保険診療報酬改定に伴うデジタル機器の活用」「口腔内スキャナーの臨床活用と今後の期待」といった制度・臨床応用の重要トピックまで,幅広く網羅いたしました.とりわけ特別セミナーにおきましては,日本歯科医師会会長の高橋英登先生をお招きし,「デジタル化時代の歯科医療の対応と保険制度における活用」と題して,今後の歯科界の指針となる貴重なご講演をいただく予定です.
さらに,企画講演では「歯科画像AIの最前線」や「デジタル矯正歯科における診断と治療」,教育講演では和歌山県立医科大学の谷本貴志先生をお招きした「仮想現実(VR)を用いた医学教育」など,歯科医療の未来を展望する魅力的なセッションを多数用意しております.本大会は,歯科医師のみならず歯科技工士,歯科衛生士さらには企業の皆様にとっても極めて実りある内容となるよう構成しております.
5月9日(土)の夕刻には,大阪ベイエリアの特別会場(テーマパーク内施設)にて,参加者情報交換会を開催いたします.日中の講演の熱気そのままに,非日常の空間で皆様と親睦を深め,有意義な情報交換を行えるひとときとなるよう準備しております.大阪の夜を彩る特別な時間として,ぜひご予定いただければ幸いです.
もちろん,専門医ならびに技術認定士のケースプレゼンテーション,ポスターセッションも例年通り募集いたします.デジタルがもたらす歯科医療の現在地とこれからについて,大いに議論を深められるよう,大会校一同,全力を挙げて取り組んでおります.本学会会員のみならず,多くの皆様のご参加を心よりお待ちしております.


